食品検査の役割とは?博多で依頼できる会社もご紹介します

食品検査と聞いても、一般の人はあまりピンときませんよね。ビタミン含有量やアレルギーなど、商品パッケージの食品成分表に記載されている内容をイメージするとわかりやすいでしょう。食品検査とは、食品の安全や品質を守るために行われている検査のことです。

ここでは、食品検査の種類とその役割について解説していきます。博多にある食品検査会社もご紹介しますので、参考にしてください。

「厚生労働省で決められたルールを知ろう!食品検査とは?」

食品表示のための検査

加工食品のパッケージには食品表示が記載されています。栄養成分や賞味期限、アレルギー物質などです。これらの項目を記載するためには、販売する前に食品検査を行わなければなりません。それぞれの検査を詳しく見ていきましょう。

まず、栄養成分検査では食品衛生検査指針に則って、検査機関内で食い違いが生じないように配慮されて検査が行われています。表示義務がある主要7項目は、炭水化物・たんぱく質・エネルギーなどです。健康食品においては各種ビタミンを中心に、さまざまな健康成分がパッケージに記載されています。

これらの項目に加え、それぞれの詳しい数値も検査によってわかるのです。賞味期限や消費期限を決めるために行われるのが、食品保存検査になります。温度変化がない場所に食品を置き、時間経過によりどのくらい菌が繁殖するのか、見た目に変化が現れるのかなどを調査します。

そうやって、最終的に問題なく食べられる期間を設定するのです。特に若年層の間でアレルギー体質の人が増えていますが、加工食品にアレルギー物質が含まれているとそのアレルギーに反応する人が口にしたときに大変な事態になりかねません。

そこで、乳・卵・えびといった動物性食品をはじめ、大豆・そば・小麦・落花生といった植物性食品に至るまで、指定アレルギー物質が混入している場合は表示する義務が定められました。これがアレルギー物質検査です。

食品の安全性を保つための検査

すべての検査が義務づけられているわけではありませんが、食品の安全性を保つためには可能性が考えられる検査はすべて行うよう推奨されています。万が一違反をして、安全ではない食品を販売してしまうと罰則が課せられることもあります。

主な検査には次の4つが挙げられます。1つ目は細菌・ウィルス検査です。ノロウィルスやO-157による食中毒のニュースがたびたび報道されていますが、原材料に細菌・ウィルスが混入するケースもあれば、食品を加工・調理している工程で汚染されるケースもあります。

細菌・ウィルスは人間の目には見えないため、食中毒を未然に防ぐ食品検査は欠かせません。2つ目は放射能検査です。新基準値が制定されてから、以前よりも基準が厳しくなっています。きのこをはじめ、熊・猪といった獣肉や野菜・果物などを乾燥させた乾物に放射性物質が含まれていることが多いと言われています。

これらの食品を取り扱っている方は特に注意するようにしましょう。3つ目は、残留農薬検査が挙げられます。従来の検査では、作物に使用された農薬だけが対象となっていました。しかし、法律施行後はすべての食品・すべての登録農薬に基準値が設けられるようになりました。

海外から輸入する食品の中には日本の法律では違反となるものがあるため、特に注意が必要です。最後は、カビ毒検査です。強い発ガン性が見られる物質もあるため、カビ毒は危険性が高いです。さらにタチが悪いことに煮沸殺菌でカビ自体は死んでしまうものの、カビの毒性だけは食品の中に留まり続けるのです。

汚染経路も幅広く、カビ毒を作る菌が生息している環境であれば、どんな場所からでも汚染のリスクがあるとされています。コーヒー・カカオといった豆類やトウモロコシ・小麦・大豆といった穀物類は特に注意すべき食品です。

クレーム対応による食品検査

販売した食品に不具合が見つかり、それを購入した消費者からクレームが来ることは珍しくありません。そのクレームが確かなものなのかを調査したり、クレームをきっかけにより良い商品へ改良するといった例は多く見られます。

クレームで多いものには、異物混入と異臭が挙げられます。異物混入とは、食品の中に食品以外のものが混入していたというケースです。例えば、髪の毛や虫が入っていた場合などが該当します。消費者の報告によると髪の毛とされていたものが、異物混入検査をした結果、実は動物の毛だったということも考えられます。

そのため、検査をすることにより、クレームの内容が確かであるかを証明する意味合いもあるようです。「食品から変なニオイがする」というようなクレームに対処するのが、異臭検査になります。近年、異臭によるクレームは増えてきているようです。

異臭の原因を解明する方法にはいくつかありますが、臭気判定士がニオイを特定する官能検査や特殊な機器による検査を組み合わせるのが一般的です。異臭の多くは、微生物によるアルコール臭・腐敗臭などが原因とされています。

検査によってニオイの原因菌や原因物質を特定することで、その後の商品改良に役立てられています。

博多にある食品検査会社①

一般財団法人日本食品検査(JFIC)は、昭和24年(1949年)に創立した会社です。東京に本部を構えており、国内6か所に検査所があります。そのうち、博多区博多駅南にあるのがJFIC福岡検査所です。博多駅から徒歩数分というアクセスしやすい便利な立地にあります。

メールでの問い合わせの他、フリーダイヤルが用意されています。海外に輸出する水産食品の検査・試験を行っているのが特徴です。

博多にある食品検査会社②

一般財団法人食品環境検査協会は、昭和30年(1955年)に財団法人日本缶詰検査協会として設立しました。現在の名称に変更したのは、平成25年(2013年)です。食品表示のための検査をはじめ、ペットフード関連の検査やおもちゃ規格の検査など幅広い項目に対応しています。

公式ホームページに検査項目と料金が記載されているので、とてもわかりやすいです。5つの事業所があり、福岡事業所は博多区石城町にあります。

博多にある食品検査会社③

一般財団法人日本食品分析センターは、1957年に設立した会社です。東京に本部があり、7つの県に事業所があります。九州支所は博多区下呉服町に立地しており、地下鉄呉服町駅から徒歩5分ほどです。食品はもちろん、飼料や飲料水、包装資材などの分析試験を実施しています。

さらには、医薬品や家庭用品、化成品なども対象です。一般的な項目であれば、申し込みから結果の報告まで約10日で完了します。